サービス別の給与

働くサービスによっても給与は変わってきます。あたりまえといえばあたりまえなのですが、収入に対して経費が少ないサービスが給与は高くなります。

例えば訪問介護は、それほど大きな経費が掛かるものがありません。車は介護職が持ち込む「直行直帰」という雇用形態が主流のため、事務所もそれほど大きくなくてよいです。営業力さえあれば、一人当たりの人件費に充てることが容易です。

社会福祉法人収入印紙や固定資産税などで免除される場合が多いため、いわゆる「箱もの」が必要な施設については、株式会社等に比べて収益性が高い場合が多いです。特に特別養護老人ホームは要介護3以上ではないと入居できないため、結果入る介護保険料も高くなります。そのため、給与に反映されることが多いでしょう。

ただ、株式会社もオーナー制度を使い、土地と建物をオーナーから借りることによって自身では固定資産を持たずにリース代を払うという方式を取っているところもあります。このばあい、自社物件よりはかかる経費が下がると思われます。どうしても施設の経年劣化は避けられませんので、その修繕費を考えるとオーナー制度を利用することは理にかなっていると思います。

訪問入浴介護は1回当たりのサービス料金は高いのですが、訪問入浴車を生産できる会社がそもそも非常に少ないため入浴車1台の料金が高く、かつ看護師の派遣利用率が高いため、そこまで人件費をかけられません。他よりも給与が高いと思った場合には、自社で看護師を確保できる法人かもしくは他と比べて1日当たりの稼働件数が極端に多いところでしょう。

老人保健施設は比較的時給が低めに設定されていますが、医療法人が母体のため、賞与が高めに設定されていることが多いです。また、パートさんにも賞与が出る場合もあります。理由はわからないため、ご存知の方がいらっしゃいましたらご教授いただけるとありがたいです。